映画『きみとまた』は、新鋭・葉名恒星監督の実体験を基に描かれる、静かで複雑な大人のラブストーリーです。
平井亜門さんが演じる自主映画監督のまるおと、伊藤早紀さんが演じる元恋人のアキが、再会を通じて織りなす“愛しているからこそ抱けない”という矛盾と、セックスレスに悩む現実が、切なく交錯します。
日常のささやかなシーンの中で、二人の微妙な距離感ともどかしい触れ合いが丁寧に描かれ、長めの濡れ場も激しさより心理的な葛藤を映し出す鏡のように機能しています。
誰もが少しこじらせていて、どこか共感を誘う登場人物たちが、答えを出さないまま向き合う姿に、笑いではなくふと胸が締め付けられるような切なさを感じます。
現代の愛と性の儘ならなさを、静かに問いかけるこの作品を、ぜひ気軽に観てみてください。観終わった後も、まるおとアキの関係が頭から離れず、甘く不思議な余韻を残す一作です。
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目次
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映画『きみとまた』あらすじ
自主映画監督のまるおは、かつての恋人アキのことがどうしても忘れられない。
愛しているからこそ、彼女を抱くことができなかった――その矛盾が、二人の別れを引き起こしていた。
その心の棘を新作映画の脚本にしようとするが、まるおの筆は進まない。
なぜアキに触れられなかったのか。答えの出ない問いに苛立ちながら、彼は再び彼女に会う決意をする。

一方、アキはサラリーマンの夫・田頭と結婚していたが、子どもを望んでいるのに長い間、肌が触れ合うことすらなかった。
セックスレスの日々に耐えかねていた彼女は、久しぶりに現れたまるおに、思い切った言葉を投げかける。
「まるおの精子をください」――静かな声で、しかし強く響いたそのお願い。

再会した二人は、かつての恋人という枠を超え、奇妙な距離感の中で時間を重ねていく。
激しく求め合うことも、深く抱きしめ合うこともない。
ただ互いの体温と、微かな吐息だけが、そこにあった。

まるおの胸の奥では、アキの柔らかい肌の感触を想像しては、すぐにそれを押し殺す自分がいる。
アキもまた、夫との冷え切った関係を思い出しながら、まるおにすがるような視線を向ける。
二人の間には、触れられない愛と、静かに疼く欲望が漂っていた。

夫の異様な行為を目撃したアキの表情は、どこか脆く崩れそうだった。
まるおもまた、自分の中の硬直した衝動に苛まれ続けている。

それでも二人は、互いの存在を確かめるように、言葉少なに時間を共有していく。

結局、何かが劇的に変わることはなかったのかもしれない。
愛しているのに触れられない、求めたいのに求められない――その二律背反は、二人をどこまでも繋ぎとめていた。
答えの出ないまま、欲望と愛は静かに絡み合いながら、ただ流れていく。
映画『きみとまた』基本情報・キャスト
| 評価 | 2.3 |
|---|---|
| 公開日 | 2023年8月18日 |
| 上映時間 | 82分 |
| 監督 | 葉名恒星 |
| 脚本 | 葉名恒星 |
| 原作 | |
| キャスト | 平井亜門,伊藤早紀,長村航希,中山求一郎,久保乃々花,丸純子,冨手麻妙,仁科亜季子 |
| 製作国 | 日本 |
映画『きみとまた』見どころ3選!
まるおとアキの長尺濡れ場

自主映画監督のまるおと元恋人のアキが、再会後に繰り広げる長く続くベッドシーンが最大の見どころです。
イニシアチブを交代しながら、筋書きのないエチュードのように体を絡め合う様子は、息もつかせぬ緊張感を保ち続けます。
愛情があるゆえにセックスが成立しないというテーマを、肌の密着でじっくり描き出しています。
このシーンは賛否両論を呼ぶ長さですが、心理的な葛藤を視覚的に表現した意欲作として注目を集めています。
観る人によって感じ方が大きく分かれる部分です。
アキが求める肉体関係

セックスレスに悩むアキが、まるおに対して「精子をください」とストレートに頼む展開が衝撃的です。
子どもを望む妻としての立場と、元恋人との複雑な関係が交錯する中で、距離の近さが強調されます。
主人公の「愛しているから抱けない」という矛盾と対比させることで、切なさが際立ちます。
夫婦関係の現実的な苦悩を背景に、体温の交換を求めるアキの表情が印象的です。
このお願いがもたらす微妙な空気が、物語の核心を突いています。
夫のVRを使った性描写

アキの夫・田頭がVR機器を使って行う自慰行為のシーンは、非常に独特で強烈です。
滑稽さとある種のおぞましさが同居した演出が、セックスレスの夫婦の実態を象徴的に表しています。
まるおとアキの関係に対する対照として、孤独な行為が描かれる点が秀逸です。
この描写は観る人を強く引きつける一方で、賛否が分かれる部分でもあります。
現実の男女の性の儘ならなさを、痛いほど感じさせる一幕です。
映画『きみとまた』のヌードやエロい濡れ場シーン
まるおとアキの長時間ベッドシーン

自主映画監督のまるおと元恋人のアキが、再会後にベッドで長時間絡み合うシーンが本作の中心的な濡れ場です。
服を脱いだ二人が互いの体をゆっくりと探るように触れ合い、激しい動きを繰り返しながらも挿入には至らない様子が延々と続きます。
イニシアチブが交互に変わるため、どちらが主導しているのか曖昧なまま時間が流れていきます。
このシーンの長さは観る人を選ぶ部分で、途中で飛ばしたくなる人もいる一方、リアルなもどかしさを味わいたい人には強く響く演出になっています。
二人の複雑な感情がそのまま体の動きに表れている点が特徴です。
アキの全裸と精子をおねだりする場面

セックスレスの悩みを抱えるアキが、まるおに対して「精子をください」と直接お願いする場面では、全裸で体を寄せる姿が映し出されます。
子どもを望む妻としての切実さと、元恋人への特別な感情が混ざり合い、裸のまま抱きつくような距離感で言葉を投げかけます。
まるおは戸惑いながらも拒絶しきれず、緊張した空気が続きます。
このシーンはストレートな台詞と裸の密着によって、観る側に強いインパクトを与えます。
愛情と性欲の間で揺れる二人の関係性が最も明確に表れる瞬間です。
アキの裸体をじっくり映す濡れ場

まるおとアキが再びベッドに入る場面では、アキの美しい裸体が正面から、横から、さまざまなアングルで丁寧に映されます。
二人は抱き合ったり体を重ねたりしますが、結局最後までセックスには至らず、触れ合いと視線だけで時間を過ごします。
照明の柔らかさも相まって、女優・伊藤早紀の肌の質感が際立つカットが続きます。
この濡れ場は「愛しているから抱けない」というテーマを体現しており、挿入しないもどかしさを強調した演出になっています。
賛否が分かれる長さと描写の丁寧さが特徴的なシーンです。
映画『きみとまた』感想
映画『きみとまた』は、新鋭・葉名恒星監督の実体験を基にしたテーマで描かれる、静かで切ないラブストーリーです。
“愛しているからこそセックスをしたくない”という矛盾を抱え、元恋人のアキを忘れられない自主映画監督のまるおを中心に、再会した二人の不思議な関係が丁寧に紡がれています。
平井亜門演じるまるおの内面的な葛藤と、伊藤早紀演じるアキの切実な願いが交錯する中で、セックスレスや欲望の不在という現代的な問題が、日常のささやかなシーンに溶け込んでいます。
長めの濡れ場シーンは、激しさよりもどかしさを強調したもので、単なるエロスではなく、二人の心理を映す鏡のような役割を果たしています。
低予算ながらも、登場人物一人ひとりに温かみを与える脚本と、答えを急がない余韻が心地よく、観終わった後も胸に残る作品です。
ピンク映画とは一線を画すR15指定のヒューマンドラマとして、愛と性の複雑さを静かに問いかける一作。配信や劇場で出会ったら、ぜひそのまま受け止めてみてください。
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