映画『昼顔』は、昼間の主婦という顔の裏側で、どうしようもなく惹かれあってしまった男女の“二度目の過ち”を描く、切なくも生々しいラブストーリーです。
上戸彩が演じる主婦・紗和は、一度は終わったはずの不倫相手・北野と、海辺の町で再び出会ってしまいます。
忘れたふりをしてきた想いがふつふつと蘇り、理性ではブレーキを踏んでいるのに、身体も心ももうピタッと離れられない関係へと転がり落ちていくんですね。
静かな海の風景の中で交わされるキスや抱擁は、ただロマンチックというよりも、肌と肌が密着したときの体温や、揺れる腰つき、乱れた吐息まで感じられるような濃さがあります。
上戸彩と斎藤工が見せる濡れ場は、エロティックでありながらも、紗和と北野が背負ってきた後ろめたさや覚悟がにじみ出ていて、見ているこちらまで息を詰めてしまうほどです。
一度壊れたはずの関係に、もう一度自分から足を踏み入れてしまうふたりの行き着く先を、ぜひ最後まで見届けてほしい作品です。
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目次
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映画『昼顔』あらすじ紹介
映画『昼顔』は、同名の大ヒットドラマの“その後”を描いた物語でありながら、映画から観ても感情にすっと入っていけるように作られた作品です。
主人公の紗和（上戸彩）は、かつての不倫騒動から数年が経ち、今は別の男と結婚し、どこにでもいるような主婦として静かに暮らしています。
表面上は穏やかな生活を送っているように見える紗和ですが、心のどこかには、かつてすべてを投げ出してまで愛した男・北野（斎藤工）の記憶が、砂のようにじわじわ残り続けています。
ある日、紗和はパート先のスーパーの抽選で、海辺の町へのペア旅行を引き当てます。
気乗りしないまま訪れたその町で、よりによって再会してしまうのが、過去に禁断の恋に落ちた相手・北野です。
彼もまた、別の土地で新しい生活を送っていたはずなのに、どこか満たされない影をまとっています。
偶然が重なり、ぎこちない会話から始まるふたりの時間は、やがて以前と同じように、いやそれ以上に濃く、深く絡み合っていきます。
紗和は夫との生活と、北野への想いのあいだで揺れ動き、自分でも持て余すほどの感情に振り回されていきます。
一方の北野もまた、今の人生を壊す危うさを理解しながらも、紗和への気持ちを断ち切れずにいます。
海辺の町という、少し現実から切り離されたような場所だからこそ、ふたりの関係は再び燃え上がり、昼間の密会や、誰にも見られてはいけない濡れ場へと発展していきます。
物語が進むにつれて、紗和の中で「妻」と「女」の顔がせめぎ合い、その揺れが表情や仕草ににじみ出ていきます。
揺れる海、曇り空、静かな部屋の中の密着したシルエットなど、映像もまたふたりの心情とリンクするように撮られているのが印象的です。
やがて、ふたりの関係は周囲を巻き込み、簡単には後戻りできないところまで来てしまいます。
観客それぞれが賛否を抱えそうなラストに向かって、紗和と北野がどんな選択をするのか――その過程を見守ること自体が、この映画の大きな体験になっています。
不倫というテーマを扱いながらも、単なるスキャンダルとして消費せず、「もし自分だったら」と思わず重ねてしまうような人間ドラマとして描き切っているのが『昼顔』の魅力です。
上戸彩の繊細な表情変化と、映画版ならではのスケール感ある映像が合わさることで、テレビドラマとはまた違った余韻を残してくれます。
映画『昼顔』基本情報・キャスト
| 評価 | 3.4 |
|---|---|
| 公開日 | 2017年6月10日 |
| 上映時間 | 125分 |
| 監督 | 西谷弘 |
| 脚本 | 井上由美子 |
| 原作 | |
| キャスト | 上戸彩,斎藤工,伊藤歩,平山浩行,黒沢あすか,萩原みのり,志賀廣太郎,三浦誠己,渋川清彦,松居大悟,中村育二 |
| 製作国 | 日本 |
映画『昼顔』見どころ3選！
上戸彩が美しくも情熱的
映画「昼顔」の一番の見どころは、やっぱり上戸彩さんの“振れ幅”だと思います。
最初はどこにでもいそうな地味めの主婦として登場するのに、北野と再会してからの紗和は、目つきや声のトーン、立ち姿まで少しずつ変わっていきます。
濡れ場手前の、そっと肩に触れられただけでドキッとしてしまう瞬間や、唇が触れそうで触れない距離で見つめ合うカットが多くて、そのたびにこちらの心臓も一緒にドキドキしてきます。
華奢な身体がふっと近づいたときの密着感や、揺れる胸元、細い脚のラインなど、フェチっぽいポイントもさりげなく押さえられていて、視線を持っていかれますね。
上戸彩さんの清楚なイメージのまま、ギリギリの感情とエロスを表現しているので、「こんな上戸彩をまだ見たことがなかった」という新鮮さも大きな魅力です。
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斎藤工の魅力全開！
斎藤工さん演じる北野は、“派手さゼロなのに色気は満タン”という不思議なキャラクターです。
理系の先生らしい、ちょっと不器用でダサめな服装や歩き方なのに、ふとした横顔や、紗和を見つめる視線に、じんわりとした色っぽさがにじみます。
声を荒げるわけではなく、低い声で静かに本音を漏らすシーンや、紗和の肩や腰にそっと手を添えるカットが続いて、「あ、これは落ちるわ…」と思わせる説得力がありますね。
濡れ場でも、がっつくというより、密着した状態でゆっくりと動く腰つきや、背中に回された腕の力加減、吐息の混じり方などがリアルで、静かなのにかなりムチムチした色気を放っています。
この映画で、斎藤工＝“昼顔の人”というイメージが決定づけられたのも納得できる存在感です。
彼の魅力に気づかされる瞬間が、物語のあちこちに散りばめられていますよ。
思わず話したくなる衝撃の結末
「昼顔」は、終盤に向かうほど胸がギュッと苦しくなる展開が続きます。
海辺での穏やかな時間や、車の中での密着した会話シーンがある一方で、その裏には常に「いつか終わりが来る」という不穏さが漂っていて、観ている側もずっと落ち着かないんですよね。
ラストに用意されている結末は、ハッピーエンドを期待しているとかなりビクッとさせられるもので、「え、ここまでやるのか…」としばらく言葉が出なくなるタイプの衝撃です。
観終わったあと、「あれは正しかったのか」「他の選択肢はなかったのか」と、つい誰かと語り合いたくなるのも、この映画の後引くポイントだと思います。
不倫をテーマにしながらも、単なる恋愛ドラマにとどまらない重さと面白さがあり、結末まで見て初めて“昼顔”というタイトルの意味がじわっと染みてきます。
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映画『昼顔』エロい濡れ場やヌードシーン
上戸彩の濡れ場シーンがもつ生々しさ
映画「昼顔」で上戸彩さんが演じるのは、満たされない日常を抱えた人妻・木下紗和です。
この紗和が見せる濡れ場は、単に「エロい」という一言では片づけられない、生々しい温度をまとっています。
触れられた瞬間にビクッと強張るような仕草や、相手に身を預けるまでの一瞬のためらいが丁寧に映し出されていて、紗和の抑え込んできた感情がじわじわとあふれ出していく様子が伝わってきます。
視線の揺れや、こぼれ落ちそうな吐息の重なりが、肉体だけでなく心までさらけ出してしまう危うさを感じさせるのが印象的です。
肌が寄り添うカットも多いのですが、それ以上に、紗和の心の揺れが画面からにじむことで、艶っぽさと切なさが同時に迫ってきますね。
上戸彩と斎藤工のSEXシーンが描く関係性
この映画でもう一つ忘れられないのが、上戸彩さんと斎藤工さんが向き合うベッドシーンです。
２人が触れ合うときの距離感や、抱きしめる腕の強さ、ためらうように動きがゆっくりと重なっていくニュアンスから、「ただ欲望を満たしているだけではない」ことが伝わってきます。
会話よりも、背中に回された手や、そっと顔を寄せる角度で心情を語っているようで、静かなのに熱量の高いシーンに仕上がっています。
観ている側も、どこか後ろめたさを感じながらも、２人がお互いを必要としてしまう気持ちに共感してしまうような、不思議なリアリティがありますね。
上戸彩のヌードが物語に与える余韻
もう一つ触れておきたいのが、上戸彩さんのヌード表現です。
露出そのものを強調するというより、布一枚がずれる瞬間や、シーツにくるまった肩や背中をなでるように捉えたカットが多くて、そこから漂う色気が印象に残ります。
表情はどこか不安そうだったり、切なそうだったりしていて、単なる官能シーンというより「この瞬間にすべてを賭けてしまっている」紗和の心情が伝わってくるのがポイントです。
静かに伏せられたまつげや、相手に触れたときにふっと緩む口元など、細かなしぐさが積み重なることで、見終わったあともふと思い出してしまう濃密なシーンになっています。
映画『昼顔』予告編
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映画『昼顔』感想
上戸彩の“普通の主婦”からの崩れ方が刺さる
映画「昼顔」で改めて感じたのは、上戸彩さんの“普通っぽさ”と“危うさ”の両立でした。
最初は本当に、どこにでもいそうな主婦にしか見えないのに、北野と再会してから、ちょっとした表情の曇り方や、笑顔の奥にある影がどんどん濃くなっていくんですよね。
「こんな選択をしたらダメだ」と分かっていながらも、紗和の気持ちに少しずつ寄り添ってしまう自分がいて、観ていて複雑な気分になりました。
ドラマ版を知っていると、あの続きを映画で見せられたような感覚もあって、「あのときの２人が、今ここまで来てしまったのか」としみじみしてしまいます。
エロいシーンが“心の動き”として機能している
「昼顔」はエロティックなシーンも話題になりますが、実際に観てみると、それらがちゃんと紗和や北野の心の動きを表すパーツになっていると感じました。
ヌードやベッドシーンも、刺激的に見せるというより、２人がどれだけ追い詰められていて、どこまで踏み込んでしまったのかを映像で説明しているような印象です。
会えない時間のもどかしさや、少し触れただけで堰を切ったように距離が縮まってしまう危うさが、肌の触れ方や抱きしめ方から伝わってきて、観ているこちらも落ち着かなくなりました。
「単にエロいから印象に残る」というより、そこに至るまでの積み重ねがあるからこそ、シーンごとに胸がざわつく感じがしますね。
SEXシーンが物語の重さを支えている
この作品におけるSEXシーンは、単なる“おまけ”ではなく、物語の重さを支える要素だと感じました。
お互いに家庭がありながら、どうしても相手を求めてしまう瞬間が、ベッドの上での距離感や視線の交わり方で表現されていて、「これはもう引き返せないな」と伝わってくるんです。
そのたびに、２人が背負っているものの大きさや、後戻りできない選択をしている現実が突きつけられて、単なる恋愛映画とは違う重さを感じました。
観終わったあとも、あのシーン、あの表情は本当に必要だったのか…と、自分の中で何度も反芻してしまうタイプの作品だと思います。
映画『昼顔』まとめ
映画『昼顔』は、不倫という題材を通して、「してはいけない」と分かっていても人を求めてしまう人間の弱さや、愛にすがってしまう切なさを丁寧に描いたドラマです。
上戸彩と斎藤工の濃密な演技が、静かな映像や抑えた音楽と重なり合うことで、派手な盛り上がりはないのに、じわじわと心に残る一本になっています。
観る側の価値観によって受け止め方が変わる作品ですが、そのぶん自分の中の「倫理」と「感情」のバランスを考えさせられる、余韻の長い映画だと感じました。
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